第ハ十四回「蛍/目、眼(当季雑詠)」 投句公開(追加あり)

一 勘どころずれた鼻先蛍の夜
二 かほり立つ青時雨にうるう眼
三 徒し世の猫は流し目合歓の花
四 巫の脛についゐる昼蛍
五 たなごころ蛍宿りし処かな
六 ほうたるに息あわせたる小夜の雨
七 梅雨の日のことづけ左のものもらい
八 ひきがえるまなこあけとじ何思う


投句済で掲載されていない方はお知らせ下さい。
【選句方法】自作以外でもっとも佳いと思った一句とその評を、右の投稿フォームにてお送りください。〆切は月末です。選句はオープン参加ですので投句していない方もどうぞ。

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第八十三回 「団扇」 結果発表


体句賞 二点 三句あり
渋団扇煎餅を咀む漢ゐて 蘆白

●漢、の目線は浮かばなかったので、面白く思いました。畦道
●キリリと粋 こより

鼻緒切れ左団扇の止まる音 落花生
●滑稽な筈が自分には心が和らぐおっとりさんの風景がやって来ました。(そのとき、日常の中で抱え込んでいて笑えなかったとある性急な人の手うちわ姿の印象がほどけていて、イマジネーションに癒されていました。) 荘
●左団扇のとまるとき心ひとつで春も冬 白玉

団扇には見切りの文字か老初め 雪人
●見えるようで見えない世界が揺れている 蘆白
●「老い」に似合わぬ切れ味の鋭さが魅力 落花生


一点句
絵団扇に目が釘付けということも 野路子

●するんとした細い風が通ったようです、一の漢の句と響き合って面白い。 雪人

なに食わぬ団扇振る手や風の味 畦道
●こころに感じました みねの里

団扇にて満ちては翳る猫の背な しをり
●満ちては翳るという措辞に引かれました。野路子

母ねむりからだあずけて団扇風 こより
●自分の子供のころに母に団扇で寝かされたころを思い出しました。 勉学



補題  『団扇もてあうがん人の◯◯◯◯◯』
古人の句です。下五に人のある姿が描かれます。どんな姿が、ふさわしいでしょうか。自由に創作してください。
また、この句をご存知の方は、なぜその下五が古人は佳いと思われたかを、併せてお知らせください。

この度は、突然の補題にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
高浜虚子の「俳句の作りよう」に出てきます、「埋字」の問題を作ってみました。
元の句は

団扇もてあうがん人のうしろむき     芭蕉

芭蕉翁の句でした。これに、取っ組み、もう一度味わってみると、今の自分の身の丈のようなものが見えたように思いました。
私は、

団扇もてあうがん人の爪の白 

と作ってみました、子どもの頃のお昼寝、母が団扇で扇ぎ寝かしつけてくれる。その、爪の白いところに何気なく目が留まってしまった様子です。子どもからの目線ですね。古人にはかなうべくもなく、それでも取り組んでみるのも一興かと、またまた気まぐれにお付き合いくださればと思います。 雪人



目を閉じてその人のことを空想してみる。顔が出てきたら同士。背が出てきたら「師」である。師は我が前を歩みゆく者である。決して前を見せない。我は背を仰ぎ見るしかない 蘆白


もの語るうしろ姿 その世界を共に こより

団扇もてあうがん人の涼しさや 白玉

団扇もてあふがん人のみだれ髪 落花生








六月の兼題 「蛍 または 目、眼を入れ当季雑句」  スマートフォンから投句する

大蛍ゆらりゆらりと通りけり 小林一茶

人寝て蛍飛ぶなり蚊帳の中 正岡子規



目、眼/当季雑詠

まなこ(眼)「目の子」の意。
目、黒眼。
秋田方言では、まなく、まなご、ままこ。


・目がかたい (京都、但馬、岐阜、鳥取、香川、長崎、大分)
夜更けても眠気がさしてこない状態。

・ものもらい
めぇーぼ(京ことば) めかいご(群馬) 目もらい(石川県) めぼ(但馬) めばちこ、めいぼ、めぼ(大阪)
め(ん)ぼ(名古屋)


ひとみ(瞳、眸)
・目の玉の黒い部分。
・瞳、眸は書きことばとして大事にされてきたようす。瞳を表す方言もたず、「瞳」に一番近いとみられる方言は、話しことばの「まなぐ玉」かも知れません。





体句の条件①からだ言葉(腹、腰、胸などの身体に関する語句)を入れる。②575の型を守る。③和語(訓読み)を用いる。投句はお一人一句、下記メールフォームにて。〆切は15日。投句公開は20日頃、選句の〆切は月末。結果発表は翌5日頃になります。



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第八十三回 「団扇」 投句公開

一 渋団扇煎餅を咀む漢ゐて
二 絵団扇に目が釘付けということも
三 鼻緒切れ左団扇の止まるおと
四 なに食わぬ団扇振る手や風の味
五 団扇にて満ちては翳る猫の背な
六 団扇には見切りの文字か老初め
七 母ねむりからだあずけて団扇風
八 団扇見て脇に風ゆく着物かな



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第八十二回 「腹(当季雑詠)/菜の花」 結果発表

体句賞 五点
腹抱え反らし捩らせダンゴ虫 落花生

●子供の頃手の中にいっぱいダンゴ虫いれてさわるとまるくなったのを腹抱えというのがなつかしくかんじた
 六は俳句そのもので すっとすなおに句がよめます 嵐山
●おお、団子虫が季語なの!?と感激して検索したところ団子虫は外来種という別の衝撃で打ち返されて季語認定はされていないようだった。なあんだ。でもよい。 荘丘
●春が来た嬉しさにダンゴ虫のおどるさまが楽しそう。 ボタン
●ダンゴ虫の動きなのですが自分の中の動きも誘われるような。
 土の匂いやあたりの風景も感じられます。 こより
●春、虫たちがうごめき出す情景が思い浮びました 松井淳


四点句
なのはな野向こうにありしいぬのはら 白玉

●この時期の、柔らかな暖かさが感じられる一句 落花生
●菜の花畑に昔かっていた犬を思い出させるような句です。 輪人
●見たことも感じた事もない視点に。 畦道
●野の意味と助詞「の」がかけてあっておもしろいのと、犬がたわむれるさまがよく描写されていてたのしいです。「あり」「いぬ」の対比もよいですね。 里のこ

二点句
朧月夢はお腹のどの辺り 荘丘

●滑稽でおさまりがいい 蘆白
●広く探してみたいものです。
 けれども歩けと背骨ギシギシ 雪人

篠笛の影暖かき指の肚 蘆白
●女性(にょしょう)の顔までが想像されて憎い句です 組長
●たのしい情景がそのままなのは「三」、のどかに眠る犬のおなかの動く様が目にうかびます。
 「七」は句のむこうにある作者の思いを知りたくて 園

菜の花に揺るる口笛空のあお こより
●色あざやかに情景が出てきて、清々しい感じがしました 橙
●色、音がきれい 考え中

一点句
なの花やとしふる毎のはら景色 雪人

●一面黄色に映えるや緑(あお)の空海(そらうみ)
 七の句へ ― むなしい胸にふく風の少しのうれしい暖かさ 白玉


五月の兼題 「団扇」  スマートフォンから投句する
扇子は外出用に、団扇は家の中でくつろいで用いる。その種類は多く、絵のある〈絵団扇〉、絹張りの〈絹団扇〉、無地の〈白団扇〉などが多く用いられる。〈渋団扇〉は薄く渋を引いたもので雑用に使い、〈水団扇〉は艶漆や礬水(ばんすい)などを引いた耐水性のもので、水をかけてあおぐと涼しさを加える。〈古団扇。団扇掛。団扇売。〉 ― 山本健吉『新俳句歳時記』より

後家の君黄昏顔のうちはかな 蕪村
月光も幾年か見し白団扇 水巴
蚊帳の中団扇しきりに動きけり 久女

補題  『団扇もてあうがん人の◯◯◯◯◯』
古人の句です。下五に人のある姿が描かれます。どんな姿が、ふさわしいでしょうか。自由に創作してください。
また、この句をご存知の方は、なぜその下五が古人は佳いと思われたかを、併せてお知らせください。



体句の条件①からだ言葉(腹、腰、胸などの身体に関する語句)を入れる。②575の型を守る。③和語(訓読み)を用いる。投句はお一人一句、下記メールフォームにて。〆切は15日。投句公開は20日頃、選句の〆切は月末。結果発表は翌5日頃になります。



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第八十二回 「腹(当季雑詠)/菜の花」 投句公開

一 腹抱え反らし捩らせダンゴ虫
二 腹の染む 身罷る酒よ 風光る
三 なのはな野向こうにありしいぬのはら
四 菜の園や十二単の表かな
五 なの花やとしふる毎のはら景色
六 菜の花に揺るる口笛空のあお
七 篠笛の影暖かき指の肚
八 朧月夢はお腹のどの辺り

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※投句済で掲載されていない方はお知らせ下さい。
【選句方法】自作以外でもっとも佳いと思った一句とその評を、右の投稿フォームにてお送りください。〆切は月末です。選句はオープン参加ですので投句していない方もどうぞ。

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