第75回 「鮭颪」「竹の春」投句公開

一、湯あがりの父しわ深き竹の春
二、鮭颪腹張り裂けん川上り
三、象(きさ)の背にゆっくりと乗り竹の春
四、大ぶりに風と唄ふや竹の春
五、この指に止まれとばかり竹の春
六、よろしくと父が言いけり鮭颪
七、髪結ふてなにももたずに鮭颪
八、竹の春うなじを碧い風通る

第73回「夏深し」結果発表

体句賞3点
二人から川の字になり夏深む 畔道
●「くずれた川の字が目に浮かぶし、幸せな気分になる」百日草
●「しあわせ」こより
●「見えない一本の線が様々に変化していく、味わい深い一句」落花生

2点句
夏さびて深々となる鼻の穴 落花生

●「ナンセンスだが堂々としている。」蘆白
●「よい」ちゃん

夏深し潜(くぐ)りの門の蟇股(かえるまた) 蘆白
●「見張りの猫さえうだる東照宮の夏が浮かびます。」万作
●「のが効いて、涼しい。」雪人

夏深し布滝透す石の肌 万作
●「布を広げたような滝の流れが、涼やかです」あずき
●「夏が深まり滝の涼しさの心地よさ」ルフナ

夏深し彼の人のゆく幾百里 雪人
●「あの世とこの世を自在に行き来する旅というかんじ」山吹
●「奥行き、距離感」天津甘栗

1点句
夏深しおくりおくられなびく髪 こより

●「ゆらめく感じでよかったです」サンドイッチ

川辺笑む誰ぞ撮ったげて夏深し 荘丘
●「とったげての流れの今様さがいいです。」畔道

8月の兼題「藪からし」
野原や路傍に生え、茎は蔓になって他物に巻きつく。初秋のころ、淡緑色の小さい花を多数開く。一名貧乏蔓(びんぼうかづら)


体句の条件①からだ言葉(腹、腰、胸などの身体に関する語句)を入れる。②575の型を守る。③和語(訓読み)を用いる。投句はお一人一句、下記メールフォームにて。〆切は15日。投句公開は20日頃、選句の〆切は月末。結果発表は翌5日頃になります。

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体句会開催のお知らせ
日時:8月19日 9時から14時
場所:横浜稽古場
テーマ:「100句作って場の集注へ」

第71回「烏賊」結果発表

体句賞 4点
烏賊の皮はぐやみやまの雨あがり こより

●「佳いですねえ。この膨らみにはなかなか辿り着けない」蘆白
●「全体の景色がおもしろい回。字に書いてみて、書きやすいのは一と八でした。墨絵に銀の一か、緑青の八。今回は緑青の八とさせていただきます」雪人
●「景色の転換が鮮やかです」落花生
●「烏賊の慟哭は龍の嘶きか」小麦

3点句
するめいかお猪口の脇を千鳥足 青々

●「味・匂い・舌触り・・・ほろほろ愉しいひとコマです」万作
●「もうすぐできあがり」畔道
●「イカ刺しが大好物、とてもおいしそうです。今回は酒の肴がいっぱいで」伊藤

2点句
月上る音滑りゆく烏賊の耳 落花生

●「烏賊には月の上る夜は空気感が違うのだろうか」あずき
●「烏賊の耳は音を聞いているのか?耳の上をただ滑っているのか月は静かにある」 玄米

1点句
烏賊ぬめる透明な肌の奥底 畔道

●「烏賊の歯触りと海での様を感じ、烏賊になった感じがしました。透明が和語でなかった」こより

6月の兼題「五月雨」
旧暦五月の雨。「さみだれ」の「さ」は田植えの古語。昔、田植えはもっと遅かった。早苗(さなえ)の「さ」と同源。「みだれ」は「水垂れ」で雨の意味。 梅雨の長雨のこと。旧暦で今年は、五月が二回のうるう年。天災が懸念されている。

体句の条件①からだ言葉(腹、腰、胸など身体語)を入れる。②575の型を守る。③和語(訓読み)を用いる。投句はお一人一句、下記メールフォームにて。〆切は15日。投句公開は20日頃、選句の〆切は月末です。結果は翌5日頃になります。

第64回「しめぢ」結果発表

体句賞 4点 
木漏日のひかがみ過(よぎ)る湿地採り 野路子

●「自分が実際に湿地採リにでかけたよう、森の奥行きも感じます」こより
●「ひかがみという体言葉をあつかえる作者に敬意」蘆白
●「ひかがみと湿地は、ぴったりですね。美しいです」雪人
●「腹が落ち着きました」畦道

3点句
わけ入れば脈々と湿地かな  こより

●「分け入る前と後の情景が一転。向こうのほうまで見えるよう」万作
●「湿地の森を歩いていると、いつの間にか小人になり、湿地を仰ぎ見ていました」ふうりん
●「私にもそんな場所があるといいなぁ」あずき
白い手のひらに湿地の寄る辺かな 蘆白
●「八・四・五の調べが寄る辺なき私を慰撫してくれます」野路子
●「しめぢの可愛さが溢れています」小麦
●「しめぢの柔らかな肌合い、何かを語りかけているような佇まいが届きました」落花生

1点句
脛齧り所狭しとぶなしめぢ 落花生
 
●「どれだけ子沢山なのでしょう。モラトリアムしめぢ」玄米
勝ち鬨をしめじ聴いてはそっと立つ 雪人
●「何かいいです。とっても」伊藤

11月の兼題「日短か(日つまる、暮早し)」

第49回「滝」結果発表

体句賞3点(2句あり)

あやふやなわたくし滝を登りゆく 野路子
●「うわぁ~どんな感じなんだろう。ついていってもいいですか」ふうりん
●「鯉の滝登りのように、成長途中の私。登りきった先に見える景色は?」玄米
●「様々なこと腹におさめて と登りたいものです」雪人
ぶんのこどかち割られたし瀧滾つ 玄米
●「滝の勢いが凄まじい感じです。八番の句、何となくひかれます」響歌
●「ぶんのこど、に滾りました」陽一
●「脳天幹竹割」小麦

2点句
瀧の裏水の簾に目を隠し 小麦

●「滝すだれを見つめ続けると、体液が涼気となって循環する。やがて出会ったことのない景の中にいる陶酔境」ごまめ
●「涼しさがすっと通り抜けてゆくようです」畦道

1点句
白糸の滝みる影や千歳編む 雪人

●「音の流れ、時の流れがみえる様」万作
滝壺に滝こんがらがって目のもつれ ごまめ
●「詠んでいるとこちらもこんがらがってきます。ストレートなだけではない、よろめくような滝の側面を垣間見ました」落花生
滝越えてまた滝に会ふ骨白く 蘆白 
●「実感です。骨は白いに決まっているけれど、沢登りは身体が冷えるので、この措辞はうまい」野路子


※ からだ言葉と和語の確認、お願いします
8月の兼題「われから」
古今集に歌われた虫であるが、藻に棲んでいて「われから」と鳴くという。漢字で書くと「割殻」。尺取虫に似た甲殻類の一種のらしいが何の虫かははっきりしない。釣具店で「ワレカラ ワーム」という名前で売られているのが「われから」か。秋の季語
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