第69回「土匂ふ」投句公開

一  土匂ふかくれ遊びの夕間暮  
二  降り積もる汗と涙や土匂ふ  
三  指の腹渦巻きながら土匂ふ
四  便り来てこぼるる文に土匂ふ  
五  そら淡く藍の種まく土匂ふ  
六  土匂ふ父果てし地の底ひより
七  土匂いざわめくこころの心地よさ  
八  墓石に水滴りて土匂ふ
九  土匂ふ舗装の道が野に転じ  
十  土匂ふ母と子の糸切れしとき

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【選句方法】自作以外でもっとも佳いと思った一句とその評を、右の投稿フォームにてお送りください。〆切は月末です。選句はオープン参加ですので投句していない方もどうぞ。

第68回「春」結果発表

体句賞 (^◇^) 4点
手習いの絵筆迷うて春のなか 落花生

●「習いはじめか これからの成長がたのしみです」こより
●「春の訪れを共としているほのかな温度を頂いたような心地でした」畔道
●「春のぼんやりとした空気が迷わせるのでしょうか」小麦
●「整ふことをのぞまぬととのひ」雪人

2点句
春の日の道の小石や身一つ 雪人

●「柔らかな陽射しと影の石、春愁ただよう句です」万作
●「小石も自分も身一つで独歩なり」玄米
はる骨の間めぐりかほりたち 空
●「春の喜びが軽やかに伝わったきました」ふうりん
●「何回も音読すると意識がからだ中の関節に及んでいきます」野路子

1点句
春は張るなりのでこぼこ消えてゆく 野路子

●「春や縮こまっていたものが伸びていく感じがします」あずき
置網にたばしる春哉釘姿 万作
●「置網の目潜り抜け春早し」落花生
脳の綿飴舐め融けし春の雪 小麦
●「『脳』は漢語だし『春の雪』は兼題ではないから条件からはみ出しているけれど、果敢に攻めるその姿勢が嬉しい。俳句はこれがないと」蘆白

3月の兼題「土匂ふ」
今回は、匂う、という身体を感じさせる語があるので、特段、体言葉を入れなくともいいと思います。もちろん入れても構いません。

第68回「春」投句公開(追加あり)

一  春やはる骨の間めぐりかほりたち 
二  後ろ髪少し寂しき君が春  
三  春の日の道の小石や身一つ
四  春背負い影を踏み踏み通学路 
五  裡開く春待ち遠し寒空よ  
六  手習いの絵筆迷うて春のなか
七  春は張るなりのでこぼこ消えてゆく  
八  脳の綿飴舐め融けし春の雪
九  けだものが尻尾で春を清めをる  
十  肌色の空はるはると春聞こゆ  
十一 置網にたばしる春哉釘姿 
十二 うらうらとゆきかふ春よあかごの手

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第67回「悴む 侘助」結果発表

体句賞 ⚘ :;(∩´﹏`∩);:4点
耳朶に灯る火のある悴めど  落花生
●「下五の悴めどで ほのかな火とともにあるよろこびを感じました」こより
●「遠くから訪れたか、命の灯。始まりの含みがありつつ一層悴み・・・、何度も感嘆。ひとつの句で「冬」を体験します」万作
●「寒い時の耳朶の熱さって言われてみれば不思議な感じがします」 玄米
●「こんな句が作りたいものです」畦道

2点句
かじかみていきの緒かさねなゐのくに こより

●「祈りかと思いましたが、雪国では実感なのかもしれませんね。なゐのくにと字で書くと、力強い感じがして、嬉しくなりました」雪人
●「阪神淡路の地震のことでしょうか。あれから22年。なゐ、という言葉の響きに、どうしてか明日への希望を感じます」蘆白

1点句
侘助や何の咎あり首落とす 小麦

●「侘助と無辜(むこ)の民との呼応、うまい。向日葵や信長の首斬り落とす 角川春樹 があります」野路子
松風の絶え間に匂う脇の侘助  万作
●「松風を受ける風情に憬れます」丘
侘助の人待ち顏や風の夜 ふうりん 
●「朝待たずに散る身なれども」落花生
侘助やあなたとわたし血は水に 畦道
●「侘助が、静かに見守ってくれている。一緒に見守られてみたい」ふうりん
寄るべなく侘助咲くや顔上げて 雪人
●「芯のあるかっこよさを感じます」あずき
湯にいりて悴み開く心地よさ あずき
●「実感。かじかむる指先に息開く梅」伊藤
しとやかに悴んでゐる指輪かな 蘆白
●「密やかにむくみ始める指の肉」小麦

2月の兼題「春」

第67回「悴む」「侘助」投句公開

一 寄るべなく侘助咲くや顔上げて 
二 侘助や何の咎あり首落とす 
三 侘助やあなたとわたし血は水に 
四 松風の絶え間に匂う脇の侘助 
五 湯にいりて悴み開く心地よさ 
六 侘助の人待ち顏や風の夜 
七 悴むやほぞの真中へ気を送る 
八 しとやかに悴んでゐる指輪かな 
九 かじかみていきの緒かさねなゐのくに 
十 耳朶に灯る火のある悴めど 

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